デジタルライフ・マネージメント
自分のデジタルライフの管理方法を書き起こそうという気分になったので、記しておく。
メール
まず、メールアドレスについては、以下のカテゴリに分類して考える。
- マスターとなるメールアドレス
- 公的な用途のためのメールアドレス
- 別名のためのメールアドレス
- 信頼できない取引相手のためのメールアドレス
- その他
それぞれについて述べる。
マスターとなるメールアドレス:
- 全てのデータを保管する場所となるメールアカウント(=全てのメールアドレスの転送先でもある)。
- 基本的にデータの移動(や全てのメールアドレスの転送設定変更)は困難を伴うため、以下の観点で選定する。
- サービスを選ぶポイント… 『継続性がある』『信頼できる』『大容量である』『メール送信元を切り替えられる』ものを選ぶ。
- アドレス名を選ぶポイント…生涯不変のものに基づく。本名に基づいた名前等。逆に、好きなものなどは好ましくない。ハンドルネームは不可。
- 常用するかどうかは判断の余地がある。
- スパムが送られるようになってしまうと変えにくいリスクは有る。が、スパムフィルタや自分で作成したフィルタで対処可能でもあるため、常用しても良いと思う。
- とはいえ、信頼できないウェブサービスに登録する必要が出ることもあるため、それらについてはあとに述べる『信頼できない取引相手のためのメールアドレス』を用いる。
- サービスとして何を用いるか…
- GmailかOutlook.comが無難か。Yahooというてもあったが、今となっては事業継続性に疑問がついたので却下。
- 古典的な人は、プロバイダのメールアドレスを用いている印象があるが、彼らは案外財務基盤が強固でないのと、プロバイダは乗り換えうる(引越し時や、ケータイと同時契約にするなど契約形態を変えるとき等)ことを考えると望ましくない。
公的な用途のためのメールアドレス:
- 公的な用途(=公的な場面でのやり取りや、名出しでの活動等)に用いるもの。
- サービスとして何を用いるか…
- 大学の生涯メールアドレスが良い。
- 生涯メールアドレス(や、やもすれば大学そのもの)に事業継続性に難がある場合、もしくは他に公的なものにふさわしい選択肢があるなら、それでも良い。
別名のためのメールアドレス:
- 別名(ハンドルネーム、筆名、仮名、なんでもよい)のためのメールアドレス。
- 別名というのは追加/削除されうるもののため、これらについてはそれぞれにアドレスを取得することとする。
信頼できない取引相手のためのメールアドレス:
- 信頼できないウェブサービス(あまりしっかりしていないショッピングサイト等)を利用する場合用のアドレス。
- 適当なフリーメールアドレスも一つ持っておくと無難。
- 使い捨てメールアドレス発行サービス(Mailinator等)を使うてもあるが、他人からも見られうるため、微妙。
その他:
- サービスに登録したらおまけでついて来たメールアドレスなどは、全てここに分類される。
この上で、以下のようなスタンスをとる。
- メールデータは、メインとなるメールサービス一箇所に集約する。
- 保有しているその他すべてのメールアドレスは、マスターとなるメールアドレスへ転送し、転送後は各種メールサービス上には残さない(削除する)ように設定する。
こうすることで、
- 一覧性が非常に高くなる
- セキュリティリスクを少なくできる (メインとなるメールサービス以外が攻撃されても、データは保管されていないため。)
- バックアップが取りやすくなる (メインとなるメールサービスのみバックアップをとれば良くなるので。)
- サービス閉鎖時に対応がしやすくなる (メイン以外のメールアドレスなら単に切り捨てれば良いし、メインとなるサービスが閉鎖する場合、そのデータをまるっと他のサービスに移せば良い。)
また、Gmailなどなら、メールを送信するたびに時に、送信元となるメールアドレスを変えることができる。 これを利用し、送信元メールアドレスには、以下のものを登録しておく。
- (マスターとなるメールアドレス)
- 公的な用途のためのメールアドレス
- 別名のためのメールアドレス
- 信頼できない取引相手のためのメールアドレス
(要するに、その他以外は、送信元のメールアドレスとして用いうるため、登録しておく。)
登録にあたっては、Gmailのメールサーバを使って送信する設定だと、マスターとなるメールアドレスが漏れる(送信したメールのヘッダに記載される)ため、 外部のメールサーバを使って送信するように設定する。 (小規模の場合、SendgridやMailgunなどが無料で利用できるため、楽。)
データ
データについては、全てクラウド上にバックアップを取ることが望ましい(ローカルのバックアップは、災害などで家が破壊されたときには失われる)。 しかし現実的には、大容量データを置くとなるとそれなりのコストがかかるうえ、ネットワークの速度にもよるが、時間がかかる。 そのため、実用性を踏まえ、以下のようなスタンスをとった。
まず、データについては、 まず以下の分類をする。
- ドキュメント・コード・設定ファイル・その他創作したデータ類
- 主に小容量であるという前提に立っている。
- 合計で〜10GB程度を想定。
- メディア類 (写真・音楽・ビデオ・ソフトウェア・ゲーム等)
- 大容量のものを想定。
- 合計数百GB〜TBオーダーの規模を想定。
このうえで、以下のような取り扱いとする。
ドキュメント・コード・設定ファイル・その他創作したデータ類:
- Google Driveに入れている。
- 好みに応じて、DropboxやOneDriveでも良いと思う。
メディア類:
- ローカルのサーバに、ディスクの冗長化(ミラーリング)と日次バックアップ(スナップショットで世代無制限)を有効にした上で、保管している。
- 容量が大きいため、マスターデータをクラウドに置く運用にする(以前で言うBitcasaや、Amazon Drive Unlimited等)と、著しく利便性が削がれる。
- クラウドにバックアップをとる場合でも、ドキュメント類と一緒にすると同期性能が劣化するため、別サービスにしたほうが良い。
なお、データのうち、写真・音楽については、以下の場所にバックアップを取ることができる。
-
- ここにアップロードしておくと、iPhoneからも聞くことができる(モバイル通信料削減のため、オフラインダウンロードも可能)ので、非常に重宝している。
- 写真: Google Photosや、Amazon Prime Photosなど。
- ただし、写真については、間違って自分の子供の裸姿を撮影し、気づかぬ間に同期されてしまった人が、アカウントごと(おそらく自動で)削除されてしまったというケースもある。
- GmailやGoogle Driveをマスターデータの保管庫として利用する場合、最悪誤検出でアカウント削除されるといった可能性も想定されるため、私は利用していない。
- が、容量無制限のため魅力的ではある。
パスワード管理
- 各種オンラインサービスのアカウント管理には、Lastpassを利用している。
- サービスとして息が長く、多要素認証(番号入力方式だけでなく、指紋認証も)が利用可能で、モバイルアプリも充実しており、無料で利用でき、有料プランも非常に安い(1 USD/mo)。
- 競合としては1passwordなども有名だが、 高い。個人的には、Lastpassで十分という印象。
ノート
- タスクリストやアイディア帳には、Google Keepを利用。
- 長文のアイディア記帳にはGoogle Documentを利用。
- 以前はEvernoteをメインにしていたが、モバイルアプリが重かった(現在は改善された)のと、無料プランの同期台数が2台となり、Mac+iPhone+iPadの場合は有料必須となったため利用をやめた。